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福良 雀


Fukura Suzume
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Pippa's Song(ピパの歌)〜R・ブラウニング
ピッパが通る



タイトルは、イギリスのヴィクトリア朝を代表する詩人、
ロバート・ブラウニングの劇詩『Pippa Passes(ピパが通る)』の中の一節。

絹糸工場で働く少女ピパは、一年でたった一回の休日を迎える。

その喜びに満ち溢れた彼女が、町をそぞろ歩きながら歌うのが
Pippa's Song(ピパの歌)である。

「Pippa's Song」
The year's at the spring
And day's at the morn;
Morning's at seven;
The hill-side's dew-pearled;
The lark's on the wing;
The snail's on the thorn:
God's in His heaven--
All's right with the world!

日本では、上田敏の訳が有名だ。



「春の朝」(はるのあした)
時は春、
日は朝(あした)、
朝は七時、
片岡(かたをか)に露みちて、
揚雲雀(あげひばり)なのりいで、
蝸牛(かたつむり)枝に這ひ、
神、そらに知ろしめす。
すべて世は事も無し。

(上田敏訳詩集『海潮音』1905年10月刊所収)


私がこの詩を知ったのは、L・M・モンゴメリ「赤毛のアン」の中で。
養父の死により大学進学を断念せざるを得なくなったアンが、
物語の最後に呟くのだ。

…God's in His heaven--
All's right with the world!

神は天にあり、世はすべてよし

(村岡花子訳)

私は無宗教な人間だし、逆に神様がこの世をややこしくしている節もある、
などと考えている罰当たりだ。
だから、信仰心に根付いた、この詩の本当の意味は理解出来ていないのかもしれない。
でも、この詩が、特に上述の最後の二行が好きなのである。

神も仏も無いような世の中、一寸先は闇。
思い通りになることなんて、人生の中でいくつあるのだろう。
この先、大切な人と別れなきゃならないかも。
仕事を失うかも。事故に会うかも。
病気になるかもしれない。
今、地震が起きて死んでしまうかも。

でも、絶望にだけは殺されまい。
そう自分に誓う呪文だと思っている。

|19:09| | comments(0) | - | posted by
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